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2009.10.24 [sat.] - 11.1 [sun.]
応答せよ、応答せよ、と僕らは
それでも呼びつづける
― レアリテと僕との間で② ―
ぐぅっとズームインして顔がアップに映される。
目は、つぶっているのか。開いているのか。どこを見ているのか。
口は、つぶっているのか。開いているのか。なにか云おうとしているのか。
静かにたおやかな顔は、決して笑っていない。台詞は、まだない。
そして、まわりこみながらゆっくりキャメラは旋回する。
表情は、だんだんとくもり、淋しい顔に移り変わる。
決して泣いているわけではない。だけど、目の下の頬には涙がしみたあとのようにも見える。
立花英久がつくる塑像は、顔がいい。
つくりかけにも見える不細工で曖昧な、しかし、絶妙な面構えは、ことばでは云い当てることのできない声なき声が込められているようだ。
見得をきっているわけではない。見る角度によって変化する素焼きされた顔は、動いているし流れている。
うわっ面ではない奥底に潜む感情が滲み現れたその無表情にも見えるその顔を、間近にじっくりとなめるように注目してほしい。塑像の音にならない声が、あなたの耳の奥でゴリっと鳴るだろう。
立花文穂(アーティスト)

