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2009.7.28 [tue.] - 8.8 [sat.]
小倉薫さんは、名古屋芸術大学で彫刻を専攻していました。
いろいろな素材を試みた結果、気がついたら“土を焼く”という陶芸の技法にすっかりはまっていたそうです。
「私の意図などおかまいなく、窯から出てきた立体物は全く別の表情に化けて…。とてもショックを受けました。色合いなど、どうにかして思い通りのものを創りたいと必死になっているうちに、すっかり虜になっていました」
「油絵などは、塗り重ねたり、前の色をつぶしたりと、いくらでも修正しながら制作できるけれど、陶芸は手を加える時間が限られています。モヤモヤしないでフィニッシュできるので、とても自分に合っています」とも。
小倉さんの作品を前にしていると、心に潜んでいるかすかな記憶が呼び覚まされる気がします。決して押しつけがましくなく、見る側の気分によって、いかようにも対峙してくれそうな“あいまいさ”があります。隠された哀しみも、同時に溶かしてくれそうな“やさしさ”も感じられます。
「“飛ぶ”ということに、とてもあこがれています。空を飛ぶこと。自分が飛躍すること。“できないこと”や“欲”の象徴として…なんとなく今の私のテーマです」
『飛びたがる人』というタイトルを付けることが多いと話す小倉さん。
土の扱いや、釉薬の色合いなど、陶芸というジャンルでも充分納得できる技量をもって、彫刻作品を制作しています。
30才という若さ。
今後が楽しみなアーティストです。
ストアコラムのカテゴリー『つくる・人』をぜひご覧下さい